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久住昌之 谷口ジロー 散歩もの

2006年に久住昌之さんと谷口ジローさんという『孤独のグルメ』コンビがこんなマンガを出していた。

『散歩もの』

まさにTQ Feel℃ Walk 漫画である。

「出鱈目に歩いてもちゃんとイイとこに出るんだね。やっぱ俺って散歩の天才かも。テレビや雑誌で見た場所へ出かけていく散歩は散歩ではない。理想的なのは『のんきな迷子』」

そのうえ、各回、歩いている場所が品川だの、目白だの、神田川沿いだの、なんかこれまで歩いたところばかり。そして、あとがきでダメ押しは中野!「中野サンモール」が出てきて、この後、ブロードウェイから薬師参道を通って、哲学堂公園に行って、野方の給水塔を訪れたことがつづられているではないか。

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「この連載のための散歩の決めごととして、自分に三つの決め事を課した。

① 調べない。「観光ガイド」や「町歩きマニュアル」など、本やインターネットを調べて出かけない。

② 道草を食う。事前に地図は見ても、歩き始めたら、その時その時の面白そうな方へ、積極的に横道にそれる。

③ ダンドらない。時間を限らず、その日で決めようと考えずにのんびり歩く。

主人公は、散歩を『意味無く歩くことの楽しみ』と考えている。だからボクもそうして歩くことによって、実際に予期せぬことが起こるのを、毎回のマンガの核にしたいと考えた。」

急逝した谷口ジローさんからの「形見」のように思えた。